睡眠の大切さについては、このブログでも何度も口を酸っぱくして書いてきました。「また睡眠の話か」と、そろそろ耳にタコができている方もいるかもしれません。そもそも読者がいるのかも怪しいところですが、ブログとは、たいして偉くもない人間ほど堂々と持論を語れる便利な場所です。その様式美に則り、今回も懲りずに書きます。睡眠は大事です。何度でも言います。私自身が睡眠をかなり大事にしているからです。……その割に、毎朝3時45分に起きていますが(笑)。
長く患者さんを見ていると、元気なご年配の方には「よく眠れている」という共通点があるように感じます。もちろん、睡眠だけで老化や認知機能のすべてが決まるわけではありません。それでも、眠れている人は身体も気持ちも安定していることが多い。老化そのものは止められなくても、睡眠を削って自分から前倒しする必要はないはずです。サプリを何種類も飲む前に、まず布団を疑ってみてもいい。子どもの頃、海で泳いだあとの心地よい疲れと、泥のように眠った感覚を覚えていますか。あの「ちゃんと疲れて、ちゃんと眠る」状態を、患者さんにも取り戻してもらいたい。私が睡眠の質を上げる鍼灸治療に力を入れているのも、そのためです。
中学受験を頑張っているご家庭には、少々身も蓋もないことを言います。睡眠を削ってまで勉強することが、本当にその子のためになっているのでしょうか。以前、東大に通っていた女性官僚の患者さんから、「東大男子はおしなべて背が低い」という主観100%の怪しい説を聞いたことがあります。真偽は知りません(笑)。ただ、睡眠時間を削れば誰でも成績が伸びるわけではありません。むしろ集中力や記憶力が落ちれば本末転倒です。親が考えるべきは、睡眠時間をどこまで差し出せるかではなく、その子がどうすれば持っている力を発揮できるか、ではないでしょうか。
もちろん「才能がなければ諦めろ」と言いたいわけではありません。ただ、人間には向き不向きがあり、努力だけでは埋めにくい部分もある、という話です。大谷翔平選手が騎手を、武豊さんがバレーボール選手を目指していたら、周囲はかなり早い段階で「方向を考えようか」と言うでしょう(笑)。「眠れば才能が伸びる」わけではありません。睡眠は才能を作ってはくれませんが、持っている力を発揮するための土台にはなります。土台を削って上物だけ立派に育てようというのは、やっぱり無理があります。受験でも仕事でも、これは同じではないでしょうか。
そんな睡眠にうるさい私ですが、毎朝3時45分に起きる生活を自分で選んでいます。山に登り、筋トレをし、瞑想までする健康オタクなので、さぞ健康的だろうと思われるかもしれません。ところが夜になると、翌朝を考えて早く寝たくて仕方がない。昼寝もします。もはやパワーナップというより生存確認です(笑)。早起きや昼寝について書いた記事も、今振り返れば「この生活で大丈夫なんです」という自己正当化だったのかもしれません。ただ、早起きはできても、睡眠不足だけは自慢する気になれません。そこだけは、健康オタクとして一線を越えないようにしています。
結論は、いつも同じです。睡眠だけは削らない。仕事も勉強も多少の無理はできますが、睡眠を削り続ければ、そのツケはどこかで身体に返ってくる。睡眠は神様が人間に与えた「休め」という掟なのかもしれません。逆らえば罰が当たる――というより、罰を当ててくるのは、たぶん自分の身体です。……というわけで、今朝も3時45分起きでブログを書き終えました。睡眠の大切さを説きながら、朝っぱらからブログを書いている私。説得力があるのかないのか、我ながら微妙です(笑)。今夜も早々に寝ることにします。まずは今日一日を、無事に乗り切ります。
1990年代、精神科医トーマス・ウェア氏が行った実験について以前かいたものです。被験者に毎日14時間を暗闇で過ごしてもらったところ、1カ月ほどで睡眠は約4時間ずつ2回に分かれる「二相性睡眠」に落ち着いたそうです。つまり夜中に目覚めるのは異常ではなく、光と闇の自然なサイクルに沿った反応かもしれない、という内容です。昔の人は目覚めている間にレム睡眠や夢を経験していたとも考えられ、「8時間連続で眠らなければ」というのは思い込みかもしれません。
朝4時起きの早起き生活で、夜は5〜6時間しっかり眠っているのに、30分の昼寝のほうが心身とも「芯から休めた」と感じることに気づいた私。30年前のグアテマラでのシエスタ体験についても触れています。短い昼寝の人ほど幸福度が高いという研究データもありますし、お昼寝、なかなかいいですよ。
睡眠は“神の掟”のようなもの。健康のためにはいろいろ気をつけることがありますが、睡眠だけは優先順位の一番上に置くべきだと思っています。ここを大事にしておけば、心も体も元気でいられる。だから私は、これからも睡眠にうるさいおじさんでいようと思っています。
私は毎朝3時45分起き。24時間ジムに通い、30分だけの筋トレを早朝の日課にしています。曜日ではなく数字で鍛える部位を振り分けるという雑な仕組みですが、この「頑張らなくていい」ハードルの低さこそが継続の秘訣。6時前の空いた道や、誰にも気を遣わなくていい朝ジムの静けさも魅力で、「早起きは三文の徳」ということわざも、大金ではなくても毎日じわじわ積み重なる小さな徳として捉え直しています。
五木寛之氏の「生きるヒント」にある「人は眠りによって育つ」という一文をきっかけに書いた記事です。睡眠は単なる休息ではなく、成長のための「裏の活動」だと考えるようになりました。うつや妊婦さんの治療を通じて、眠りは生きる根っこであり神様の掟だと感じるようになり、睡眠改善という視点で治療にあたるようになりました。







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