「2019年の自分」、今とほぼ同じこと言ってた件
昔書いたブログを読み返していると、時々びっくりします。
「あれ、2019年の自分、今とほぼ同じこと言ってるな…」と。
成長していないのか。
それとも芯が変わっていないのか。
たぶん両方です。
で、今回読み返していたのが、昔書いた「逆子」の記事。
当時より言葉は多少丸くなりました。
年齢とともに、こちらのトゲも少し抜けたのでしょう。
……いや、正確には“抜けた”というより、他人のことがどうでも良くなってきているからなのかもしれません。
ただ、根っこは今も変わっていません。
子育て目線で逆子を見てみる
(2019年3月)
「子どもをコントロールしようとしすぎないこと」
「お腹の中から親子の関係は始まっていること」
お腹の中の赤ちゃんにも個性があり、よく動く子もいれば、同じ姿勢を好む子もいる。そこで「なぜ回らないのか」と考えるだけでなく、「この子にはこの子の事情があるのかもしれない」と受け止めることが、子育ての第一歩になるのではないでしょうか?
逆子治療は「結果」がすべてなのか問題
逆子治療って、どうしても「治った・治らなかった」の話になりやすいんですよね。
まあ、当たり前なんですけど。
だって、そのために来院されるわけですから。
もちろん、赤ちゃんが頭を下に向けてくれたら嬉しい。
お母さんも安心するし、こちらとしても本当に嬉しい。
「あぁ、よかった」と一緒に喜べる瞬間は、やっぱり何度経験してもいいものです。
でも、長く続けていると、だんだん思うようになったんです。
本当に大事なのって、そこだけなんだろうか、と。
むしろ、その過程でお母さんがどんな気持ちで赤ちゃんと向き合ったか。
そっちの方が、その後の子育てに、案外深く繋がっている気がしています。
というのも、お腹の中の赤ちゃんって、まだ胎児なのに、すでに結構しっかり“他者”なんですよね。
同じ方向ばかり向いている子もいる。
やたら元気に動き回る子もいる。
お灸しても「ふーん。で?」みたいな空気を出してくる子もいる。
こちらはつい、「なんで回らないんだろう」と考えてしまいます。
でもそこで少し視点を変えて、「この子には、この子の事情があるのかもしれない」と思えるかどうか。
実はこれ、子育ての予行練習そのものだったりするんです。
子どもは「親の予定表」を見て生きていない
私もそうでしたが、親って、つい“管理”したくなる生き物なんですよね。
- ちゃんと寝てほしい
- ちゃんと食べてほしい
- ちゃんと育ってほしい
気持ちはめちゃくちゃ分かります。
私も人のこと言えませんでしたから。
でも、子どもって、基本的に「親の予定表」を見て生きていません。
眠くない時は寝ないし、食べたくない時は食べない。
しかも急いでいる時ほど靴を履かないし、お出かけ直前に限って、「トイレっ!」って叫ぶ。
あれは多分、種としての防衛本能です。
親が自分をどう見ているか、試しているんじゃないかと思うんです。
なので逆子も、「問題」としてだけ見ると、しんどくなることがあります。
「どうして?」
「なんで?」
「私のせい?」
そうやって、気づけば自分自身を責め始めてしまうお母さんも少なくありません。
でも、逆子を“対話のきっかけ”として見てみると、少し景色が変わります。
「この子、どんなことを考えているんだろう」
「今、どんな感じなんだろう」
そうやって、お腹に手を当てる時間が増えてみる。
それって実は、すごく大事な時間なんじゃないかと思っています。
七施鍼灸院が“鍼灸だけ”で終わらない理由
なので私は、逆子のお灸を単なる“回すテクニック”とは考えていません。
もちろん、お灸で赤ちゃんがよく動くことは多いです。
身体が温まるだけで変わる人もいる。
でも、それだけでは足りない。
- 生活リズム
- 冷え
- 緊張
- 不安
- 忙しさ
そして現代人特有の「常に脳みそが営業中問題」。
これ、かなり大きいです。
スマホを見ながら考え事をして、SNSで他人と比較して、不安になって、気づけば深夜。
脳が24時間コンビニ状態。
そりゃ身体も休まりません。
だから七施鍼灸院では、セルフケアとしての「お灸をしてください」「逆子体操してください!」では終わりません。
いや、もちろん必要ならやります。
でも、“頑張る追加メニュー”ばかり増えると、だいたいお母さんが疲弊する。
なので実際は、
- まず寝ましょう
- スマホ置きましょう
- 呼吸しましょう
- 少し緩みましょう
みたいな話を、かなりします。
もはや鍼灸院なのか、生活指導の寺なのか分からない時もあります。
でも結局、赤ちゃんは“お母さんという環境”の中で育っています。
だから、お母さん自身が少し緩むことって、とても大事なんです。
逆子は“失敗”ではなく、子育ての始まりかもしれない
面白いことに、逆子をきっかけに“子ども目線”を学んだお母さんたちは、その後の子育てがどこか柔らかい印象があります。
ちゃんと悩むんです。
迷うんです。
でも、「コントロールしよう」としすぎない。
その空気感の中で育った子どもたちは、自分を持ちながら、ちゃんと社会で生きている気がします。
もちろん、子育てに正解なんてありません。
私も偉そうなことを書きながら、人生ずっと試行錯誤です。
ただ少なくとも、逆子は“治すだけの出来事”ではありません。
むしろ、「この子と、どう向き合っていこうか」を考える、とても濃い時間になることがあります。
実際深く考えることが、その後の成長につながることって多々ありますし。
人は癒しでは変われない|絶望だけが人生を動かす
「人は、困らない限り変われない生き物です。」
少し冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、案外そうなのかもしれません。身体も心も、そして生き方も。余裕がある時は、意外とそのまま進んでいけてしまうものです。でも、立ち止まるしかない出来事に出会った時、人は初めて自分と向き合い始めます。逆子もまた、不安や戸惑いの中で、自分や赤ちゃんとの関係を見つめ直すきっかけになることがあります。
逆子を治すことだけが目的ではなく、その時間を通して、お母さんと赤ちゃんが少し仲良くなること。
そして、その先の子育てが、ほんの少し楽になること。
そんなことを、今も変わらず考えながら、七施鍼灸院で鍼灸をしています。
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七施鍼灸院について
広島県安芸郡府中町にある、小さな鍼灸院です。
逆子治療・妊娠中のケア・産後ケア・小児はりなどを行っています。
「治す」だけではなく、
“その人が少し楽に生きられること”を大切にしています。







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