木の中の仏、子どもの中の光

子育てについて

なぜ、これほどまでにあいらしい彫像が生まれるのでしょう。

写真を整理していて、東京にいた頃によく参拝していた築地本願寺で見かけたこの彫像。
久しぶりにこの写真を見て、いろいろなことを思い出してしまいました。

美術に関してはまったくの門外漢ですが、あらためてこの写真を見返してみると、伊東忠太が手がけたこの彫像の、どこかあいらしい表情や佇まいに、今でも心が和んでしまいます。

この、ずんぐりとしてどこか憎めない姿に、作り手のあたたかいまなざしが静かに宿っているように感じるのですが、皆さんはいかがでしょう。

以前、テレビか何かで、ある仏師が「仏様はすでに木の中に眠っている。私はその姿を削り出すだけ」と話していたのを覚えています。

またその仏師は「自分の思いを入れすぎてはいけない」とも言っていました。

もちろん謙遜もあるでしょう。
けれどそれ以上に、“木の中にすでにあるいのちの形”を大切にしているからこその言葉だと感じ、子育てに重ね合わせてしまいました。

そう、
すでに備わっているその子の特性や持ち味——
それを傷つけずに削り出す作業。

まさにこれこそが、親に求められることなのだと思います。

子どもの持つすばらしい特性を慎重に削り出すのが親の役目だとしたら、そこに親の脚色は全くいりません。

とにかく慎重の上にも慎重を重ね、その子の本質をじっくりと削り出していく。

でも、多くの親はそれを知らないように思います。

自らが先導者として子どもを導かなければいけないとばかりに、子どもの美しい顔をでこぼこに傷つけ、素人丸出しの彫像に仕立て上げてしまう。

素人なのだから、素人らしく、手を出さなければいいものを……

子どもはみな、生まれながらにすばらしい特性を宿しています。
親の役目は、それを壊さずに、慎重に、丁寧に削り出していくこと。

自分の理想を重ねるのではなく、その子の中に眠る“仏さまのような光”を見つけていくことが大切なのだと思います。

七施鍼灸院では、子どもたちや妊婦さんへの施術を通して、「その人の中にある力をやさしく引き出す」お手伝いができたら嬉しいなと思っています。

子育てに悩むお母さんやお父さんの心にも、そっと寄り添える場所でありたい——

そんな思いを込めて、日々の施術に向き合っています。

おおしたさん
yochy_take
この記事を書いた人

鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師。
広島県安芸郡府中町出身。

東京・外苑前で20年間、鍼灸院をやっていました。

小児はりや妊婦さんの施術が多く、
逆子は気づけば2,200例以上。

「刺せば何でも治る」なんてことは思っていませんが、
整うと、体はちゃんと変わります。

青年海外協力隊でパナマに行ったり、
山奥で農業をしてみたり、

いろいろ遠回りもしましたが、
結局やっていることはシンプルで、
目の前の人の体と、ちゃんと向き合うこと。

2024年、地元・広島に戻って開業。
がんばらせるより、ゆるめて整える治療をしています。

子どもは4人、全員成人。
だいたいのことは、なんとかなると思っています。

yochy_takeをフォローする
子育てについて
yochy_takeをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました