「疳の虫」は悪者じゃない ― 小児はりが教えてくれる子どものサイン

昨日は終日府中町の府中小学校で行われた「かっぽまつり」で終日ビールを注いでいました。皆さんいっぱい飲んでくれてありがとうございました!!

で今日はこれからゆめタウン広島で開催される「いいお産の日」でスキンタッチ教室をする日です。

広島県助産師会で教室をさせていただけることになり嬉しいかぎり!!

ご縁がご縁を結び、本当にありがとうございます


ところで世界は、偶然が幾重にも重なってできています。

生まれた瞬間から死に向かって歩み出す私たちは、「生きるために命をいただく」という矛盾を抱えながら生きています。

その矛盾の中で、命をどう慈しみ、どう受け止めるか――
東洋医学は、そんな“いのちのまなざし”を大切にしている学問だと、私は思っています。


■「疳の虫」ってなに?

「疳の虫(かんのむし)」という言葉を聞いたことがありますか?

疳の虫とは、乳幼児のかんしゃく、夜泣き、不機嫌などの状態を指す昔の言葉です。

医学がまだ発達していなかった時代、人々は「体の中の虫が暴れているせい」と考えていました。

でもそれは、単なる迷信ではなく、子どもの不調を“やさしく受け止めるための知恵”でもありました。

「虫のせい」にすることで、親は自分を責めずにすみ、子どもも責められずにすむ。
そこには、“温かいあきらめ”のような優しさがあると思うのですが、いかがでしょういか。


■東洋医学から見た「疳の虫」

古典には、甘いものや脂っこいものの摂りすぎによって「中焦」に滞りが生じ、湿熱がこもって“虫が発生する”と記されています。

東洋医学では、こうした心身の乱れを五行(木・火・土・金・水)のバランスでとらえますが、お子さんの場合、まずはどのタイプに当てはまるかを観察し、その子に合わせたケアを考えます。

💧 腎水タイプ:ビクビクちゃん。ちょっとしたことで怖がる。
🌳 肝木タイプ:イライラちゃん。自分の思い通りにならないと怒りやすい。
🧑‍🌾 脾土タイプ:ゴロゴロちゃん。食べムラが多く、冷えで腹痛や下痢を起こしやすい。
🔔 肺金タイプ:グズグズちゃん。気温変化に敏感で風邪をひきやすい。持続力がやや弱め。

このようにタイプを知ることは、「子どもの個性を責めずに理解する」ためのヒントになります。


■小児はりで整える「気の流れ」

小児はりは、鍼を刺さずに、やさしくなでる・さすることで「気の流れ」を整える施術です。

受けられたお母さん方からは、

・夜泣きが減ってぐっすり眠れるようになった
・キーキー言っていたのが落ち着いた
・お腹の調子が整った
・肌の状態がよくなった

といった声をよくいただきます。

「疳の虫」は悪者ではなく、子どもが発している小さなサイン。
大切なのは、そのサインを責めず、やさしく受け止めてあげること。

そして、時には“虫のせい”にして、お母さん自身も少し肩の力を抜いてみる。

どうにもならないことを受け入れる強さ――
それもまた、子育ての中で育まれる“親のやさしさ”なのかもしれません。


🪡 七施鍼灸院より
七施鍼灸院では、お子さんの夜泣きや疳の虫、便秘、肌トラブルなど、心とからだをやさしく整える「小児はり」を行っています。

「やいと」と聞くと少し怖いイメージを持たれる方もいますが、当院の施術は鍼を刺さない“なでる小児はり”。
初めての方でも安心して受けていただけます。

🌿「この子、最近ちょっと落ち着かないな…」
そんな時こそ、からだとこころの声を聴くチャンスかもしれません。

お子さんの「今」をまるごと受け止める時間を、ぜひ七施鍼灸院でご一緒に(^。^)

おおしたさん
yochy_take
この記事を書いた人

鍼灸師,あん摩マッサージ指圧師 /東京では小児はりや妊婦さんを多く手がけていました /特に逆子は2200人以上を経験 /広島県安芸郡府中町出身 /青年海外協力隊にてパナマ派遣 /2024年6月まで外苑前で鍼灸院を20年経営 /子ども4人はすでに成人

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