細胞分裂の回数は決まっている
私たちの体を形づくる細胞、、
じつは分裂できる回数に限りがあります
この限界は「ヘイフリック限界」と呼ばれ、
生まれながらに細胞の分裂回数はある程度決まっていると考えられています
たとえば
暴飲暴食などで胃腸に負担をかけると、その損傷を修復するために細胞分裂が活発になります
皮膚でも、傷口がふさがってかさぶたになったり、ケロイドができたりするのは、
その修復過程で細胞がせっせと分裂を繰り返した証拠
内臓の潰瘍や炎症などでも、同じことが起きています
しかし、年齢を重ねるごとに、
こうした細胞の再生能力は徐々に弱まっていきます
そして、
分裂の回数が尽き、限界を迎えた細胞たちが静かに役目を終えようとする中、
あらゆる制御を振り切って暴走を始める細胞が現れることがあります
それが「がん細胞」です!!
遺伝子の一部に傷がつくと、細胞は「死ぬ」機能を失い、延々と分裂し続けるようになります
この“死なない細胞”
それが、がん細胞の正体です
がん細胞は周囲との調和を無視して増殖を続け、やがて腫瘍となり、
健康な臓器や組織の働きを妨げてしまう、、
ある意味がんの出現は「体の静かな悲鳴」なのかもしれません
だからこそ、
こうした異常の兆しに早く気づき、手を打つことが大切なのです
ちなみに、がんは細胞分裂時のコピーミスから生まれます
実際、私たちの体の中では、
毎日およそ5,000個ものがん細胞が発生しているとも言われています
通常、それらは免疫の力によって排除されますが、
その監視をすり抜け、静かに成長を続けた場合、
がんとして姿を現すまでに10〜20年という長い年月がかかることもあります
がん細胞は、宿主である私たちから栄養を奪い、
自らの増殖に使います
まさに、「自己中心的に増え続ける細胞」です
一方で、
健康な細胞たちは、
きちんとしたリズムで生まれ変わりを繰り返しています
たとえば、皮膚の表皮細胞、、
基底層で新たに生まれた細胞は、約2週間かけて角質細胞へと成熟し、
さらに2週間かけて皮膚の表面で役目を終え、はがれ落ちます
この約28日間のターンオーバー周期は、皮膚の健やかさを保つ自然のリズムです
そしてこの「28日」という数字。
月の満ち欠け、そして女性の月経周期と同じですよね?
これは、生命が太古の海で誕生し、
月の引力の影響を受けながら進化してきた名残だといわれています
私たちの体は、
宇宙や自然のサイクルと響き合いながら動いているのがよくわかります
だからこそ、
細胞が本来持つリズムを大切にし、過剰な負荷をかけず、無理のない生活を送ることが、
寿命を伸ばし、健康に生きる鍵になるのではないでしょうか
“28日の神秘”は、細胞からのメッセージ
それに耳を傾けながら、自然と調和して生きる
それが、これからの100年人生に必要な知恵なのかもしれません
寿命とヘイフリック限界
細胞の分裂回数は、有限であることが知られています。これはヘイフリック限界と呼ばれ、人間の細胞分裂の回数の自然な限界をさしています
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