私の逆子への向き合い方
お灸にできること、、 逆子の治療を通して見えてきたこと
お灸には、一体どんな力があるのでしょうか
たとえば「逆子」の治療、、
お灸や逆子体操の目的は、赤ちゃんを無理に動かすことなのでしょうか?
それとも、すでに「動こうとしている赤ちゃん」が、より自然に動ける環境を整えてあげることが目的なのでしょうか??
この目的の違いを意識しているかどうかで、その効果や結果が全く違ってきますし、妊婦さんご自身の日々の過ごし方も大きく変わってきます
鍼灸師自身がその目的をはっきり理解していないと、「なかなか下を向かないから、もっと熱くしよう」とか「毎日来させよう」といった、やりすぎとも感じられるアプローチになりがちです
実際、東京で施術していた頃も、通っている鍼灸院に不安を感じてセカンドオピニオンを求めて来院される方が少なくありませんでした
そのときの声を思い出すに、「何のためにやっているのかよく分からないまま、毎日熱いお灸を我慢して続けている」とか、「体操がつらいけど、言われた通りに頑張っている」という方がたくさんおられました
でもそのがんばり、本当に赤ちゃんやお母さんのためになっているのでしょうか?
お灸も体操も、「頑張る」ことが目的ではありません
むしろ、無理な頑張りによって身体が緊張し、お腹が固くなってしまうことすらあります
大切なのは、「なぜそれをやるのか」という目的と意味を、ちゃんと理解したうえで行うことです
実際、お灸や体操を続けるうちに「お腹が張りやすくなった」という声を聞くこともあります
だから私は施術前に丁寧にお話ししながら、「何のために」「どういうイメージで」行うのかをできるだけ本人と共有するようにしています
そういえば、私自身にもこんな経験がありました
懸垂ができるようになりたくて懸垂の真似事を始めたことがあります
でも半年経っても体がまったく上がらず(^◇^;)
ジムのスタッフに相談したところ、広背筋や大円筋を使った懸垂のフォームを丁寧に教えてもらいました
「腕と体に少し角度をつけて持ち上げる」といったちょっとしたポイントを意識して、1週間続けてみたところ、それまで一度もできなかった懸垂が、一回だけですが、できるようになったのです
正しい方法と意識を持つことの大切さを、身をもって実感した出来事でした
逆子のお灸や体操もこれと同じようなことだと思うのです
ただ頑張るのではなく、どう頑張るかがとても大切です
私は、施術中にお話しした内容を、4〜5回に分けてメールでお届けするようにしています
そうすることで、家でもその目的を振り返りながら、理解を深めていただけるからです
そして次回来院されたときには、
「こんなふうにやってみたら楽になりました」
「こうやったらお腹が張らなくなりました」
そんな声を聞かせていただくことも多く、それが私にとっての大切な“逆子治療の経験値”になっています
逆子が戻ったかどうか、だけに一喜一憂せず、
「赤ちゃんはちゃんと動こうとしている」
「お母さんの身体も、ちゃんと変わろうとしている」
そう気づけたとき、不安は自然と和らぎ、赤ちゃんへのまなざしも変わります
そして、妊娠期のうちから少しずつ「子育てのこころ」が育ち始める
私はとても大切なことだと思っています
逆子治療を受けた方からのお便りです
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