鍼灸を受けたことがない人に、
「鍼灸ってどんなイメージですか?」と聞くと、だいたいこんな感じでしょうか。
・鍼って痛そう
・なんか怪しい
・そもそも何に効くの?
そしてもう一つ。
「肩こりや腰痛の最後の手段」
そんなふうに思っている人、
けっこう多い気がします。
でも実は、これはちょっと違います。
鍼灸院は、
慢性肩こり専門の場所ではありません。
むしろ東洋医学は、
体全体のバランスを整える治療が本業なんです。
西洋医学と東洋医学の違い
少しだけ
西洋医学と東洋医学の世界観の話をしてみます。
かなりざっくりですが。
➡︎ 西洋医学
=病名を治す
➡︎ 東洋医学
=体のバランスを整える
病院ではまず、
「何の病気か」を調べます。
- 血液検査
- MRI
- レントゲン
そして病名が決まると
その病気に対して世界中の研究データ(エビデンス)をもとに治療が選ばれます。
これは本当にすごい仕組みです。
エビデンスがしっかりしている病気なら、驚くほどよく治ります。
ただ、その一方で、
少し困るケースもあります。
例えばこんな感じ。
- MRIでは異常がないのに腰が痛い
- ヘルニアは左なのに右足がしびれる
- 魚の骨は刺さってないのに刺さった感じがずっと続く
↓ 以前書いたブログです
喉に刺さった魚の骨を取ってほしいという目的で鍼灸を受療された方の話
つまり
検査では異常なし。
でも本人はめちゃくちゃつらい。
医学の方程式から
ちょっと外れてしまった人たちです。
こういう
アウトロー案件。
実は治療院には結構来ます。
東洋医学は体質から見る医学
東洋医学は
こういう人たちを体質から見ていく医学です。
同じ腰痛でも
- 冷えが原因
- ストレスが原因
- 疲労が原因
- 睡眠不足が原因
人によって原因が違うと考えます。
なので治療も変わります。
風邪一つとっても、
東洋医学では人によって治療が変わる。
ちょっと面倒な医学です。
でもその代わり
一人一人違う体に対応できるという強みがあります。
鍼灸が得意な症状
では実際、鍼灸は何に効くのでしょうか。
よくあるものを挙げるとこのあたりです。
・肩こり
・腰痛
・膝の痛み
・頭痛
・自律神経の乱れ
・不眠
・冷え
・妊活
・逆子
・夜泣き
・疳の虫
・更年期
・慢性的な疲労
こうして見ると意外と幅広い。
ただし
何でも治るわけではありません。
例えば
・ウイルス感染
・高熱
・切迫早産
当たり前ですが、
こういう場合は迷わず病院直行です。
鍼灸は
医療の代わりではなく医療の補助と考えた方がわかりやすいと思います。
鍼灸が得意な症状の共通点
では、
鍼灸が得意な症状にはある共通点があります。
それは
体の巡りが関係していること。
例えば
- 血流
- 自律神経
- 内臓の働き
- 筋肉の緊張
こういうものが乱れると
- 冷え
- 不眠
- 肩こり
- 慢性疲労
といった症状が出てきます。
東洋医学では、
これを気血の乱れと呼びます。
鍼灸の本当の目的
鍼灸の面白いところは、
痛みを消すことが目的ではないところです。
本当の目的は、
体が自分で治る力を取り戻すこと。
つまり、
自然治癒力を呼び戻す。
その結果として
・痛みが減る
・よく眠れる
・呼吸が深くなる
・胃腸が動く
・イライラが減る
などの変化が起こります。
これって、
よく考えるとすごいことですよね。
つまり
人間が人間らしくなる。
そんな変化を起こしていきたいわけです。
東洋医学の考え方(体は全部つながっている)
東洋医学では
体と心は全てつながっていると考えます。
- 肩こり
- 胃腸
- メンタル
全部、同じ体の中の出来事。
この考え方、
実は西洋の心理学にも似たものがあります。
心理学者のAlfred Adlerは人を
心と体、理性と感情を分けて考えるのではなく、一つの統合された存在として見る
という考え方を提唱しました。
これを全体論(ホーリズム)といいます。
東洋医学もまさにこれに近い発想です。
だから、
パニック障害なのにお腹を治療したり、
肩こりなのに睡眠の話をしたりします。
体は
全部つながっているから。
だからバランスを整える。
それが東洋医学の仕事です。
臨床では、腰痛の背景に
➡︎ 内臓の働きの低下
➡︎ 冷え
➡︎ 自律神経の乱れ
などが関係しているケースも見られます。
骨格の問題だけに頼らない腰痛の施術 ― 東洋医学が示す全身のつながり
じゃあ結局、鍼は何に効くの?
よく聞かれます。
「鍼って何に効くんですか?」
だいたい答えはこうです。
あなたの本当に困っていることです。
もちろん即効性も目指します。
(うまくいかない時もありますが。)
でもできればその症状を作っている
- 体のクセ
- バランス
- 生活の負担
そこも一緒に整えたい。
この、
なかなか大変な現代社会で、少しでも生きやすい体を作ること。
そんな野望とともに、
七施鍼灸院は今日もこつこつ治療しています。
よくある質問(FAQ)
鍼灸は痛くないですか?
鍼灸で使う鍼は、髪の毛ほどの細さです。
そのため多くの場合、注射のような痛みはほとんどありません。
人によっては「ズーン」と響くような感覚を感じることがありますが、これは東洋医学では「得気(とっき)」と呼ばれる反応で、治療効果と関係していると言われています。
鍼灸はどれくらいで効果が出ますか?
症状によって変わります。
肩こりやぎっくり腰などは1回で軽くなることもありますが、慢性的な不調や体質の問題の場合は、数回かけて体のバランスを整えていくことが多いです。
鍼灸はどんな人に向いていますか?
・慢性的な肩こりや腰痛がある
・自律神経の乱れを感じる
・冷えや疲れが抜けない
・薬だけに頼りたくない
このような方には特に向いていることが多いです。
鍼灸は病院の治療と併用できますか?
はい、併用できます。
実際には、病院での治療と並行して鍼灸を受ける方も多くいます。
鍼灸は医療の代わりではなく、体のバランスを整える補助的な役割として考えるとわかりやすいと思います。
鍼灸の治療例
例えば、こんな患者さんが来られます。
40代の女性で、
「ずっと肩こりがつらい」という相談でした。
病院で検査をしても大きな異常はなく、
湿布や痛み止めで様子を見ている状態。
よく話を聞くと
・仕事はデスクワーク
・睡眠が浅い
・お腹が冷えやすい
という状態でした。
東洋医学では
こういう状態を「巡りの悪さ」と考えます。
そこで
肩だけでなく
お腹や足のツボも使って治療しました。
すると数回の治療で
「肩だけじゃなくて、よく眠れるようになりました」
とおっしゃっていました。
鍼灸では
こういう変化がよく起こります。
痛い場所だけでなく
体全体のバランスを整えるからです。
こうした体の不調でお困りの方は、広島の七施鍼灸院までお気軽にご相談ください。
肩こり・腰痛・自律神経の不調・逆子・妊活などの鍼灸治療を行っています。



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