逆子治療をしていると、「これはネットでは書けないな…」と思うことが、たくさんあります。
理由は単純で、事実そのものよりも、“事実の解釈”で誤解が生まれやすいですから。
- エビデンスがあっても叩かれる。
- 体験談を書けば「非科学的」と言われる。
- 一般論として書いたつもりが、個別の事情を無視していると言われる。
だから、ネットで“正しい情報”が生まれにくい。
これは、もう皆さんもご存知の事と思います。
『胎児のはなし』という本
増﨑英明・最相葉月 著
『胎児のはなし』
産婦人科医とサイエンスライターによる対談本で、胎児手術、出生前診断、帝王切開、中絶、医療技術の進歩など、かなり踏み込んだ話題が、驚くほど読みやすく書かれています。
この本の中で、増﨑先生がこんなことを言っています。
「本当は逆立ちするのがいいんだけどきついんでね。」
なんとびっくり!
実は私自身、逆子治療を本格的に始めた20年ほど前から、「一番シンプルで効果的なのは逆立ちだよな」
と思っていましたから。
だって妊婦さんがそう言うのですもの。
2007年に書いた「逆子に効果のあるチョットいい話」という記事でも、同じことを書いています。
その後も、
- 逆立ちで回った
- 三点倒立で治った
といった話は、何度も何度も聞いてきました。
年末も、ブラジルで逆子を普通分娩された方から、とても印象的な話を聞かせてもらいました。

ブラジルでの出産と、三点倒立
東京で逆子治療をした方なのですが、ブラジルでの3人目の出産時も逆子だったそうです。
現地ではお灸をしてくれる人も見つからず、自分なりに工夫しながら、
- ベッドでの三点倒立
- 子宮を「丸くする」イメージ
- 脇腹が伸びて子宮が卵型にならないよう意識
そんなことを続けて、結果的に逆子からの普通分娩。
3人とも逆子から普通分娩。本当にすごい体験だと思います。
ただし、本人も言っていました。
「逆立ちは他の人にはなかなかオススメできない方法なのが残念です」
逆子治しは、鍼灸“だけ”ではない
逆子を治す方法は、鍼灸だけではありません。
姿勢、重力や体の使い方、イメージ、生活習慣、そして、その人の体力や妊娠経過。
どれもこれも個別性が強く、「これをやれば必ず治る」という方法は存在しません。
なので、ネットで一律に書けることが少ない。
結果として、「来院された方にだけ、状態を見ながら話をする」そんな形になってきました。
それでも、ひとつ言えることがあります。
これは、かなり長く逆子と向き合ってきて、はっきり言えることです。
逆子でお灸を始めた方は、結果がどうであれ、安産になる方が本当に多い。
赤ちゃんが回っても、回らなくても。お産そのものが、とてもスムーズになる。
そりゃあそうですよね、お灸が日常に組み込まれるのですから、、
逆子治療は、「逆子を治す」ためだけのものではなく、出産に向けて身体を整える時間なのだと感じています。
ネットに書けないことがある、という事実
なんでもそうですが、逆子の話もそう。
ネットでは語れないことがたくさんあります。
でもそれは、隠したいからでも、怪しいからでもなく、一人ひとり違いすぎるから。
だから七施鍼灸院では、画一的な方法ではなく、その人の体と赤ちゃんを見ながら、一緒に考えます。
逆子治療に限らず、「ネットではわからない話」を、静かに、丁寧に、お伝えできたらと思っています。

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