すっかりネガティブな響きをもつことになってしまった「子育て」という言葉。
子どもがいる/いないで意見の対立を目にすることも増えているような気がします。
確かに子育ては大変です。
でも、思い通りにいかない毎日の中に、ふと予想もしなかった喜びがあったりして、振り返ってみたら、とても不思議で、そして興味深い体験だったように思います。
子どもは本当に手がかかります。
人間の赤ちゃんは動物の中でもとくに弱く、本来は“集団で育てること”を前提として生まれてくるはず。
だから昔は地域でよってたかって子どもを育てていたわけで、今のように、親だけにすべてを背負わせる今の社会の仕組みは、無茶苦茶無理があると思うのです。
12月10日wrote
かつての「仮親」という仕組みを思うと、ヒントがたくさんあります。
地域にはいつも何かしらの“親”がいて、子どもは常に誰かに見守られていたーー。
そういう環境なら、子どもだって大人だって、そうそう悪さはできません。
では、もう一度「子どもをみんなで育てる」という世界に戻れるのか。
少子化、核家族化、一人暮らしの増加……現実はなかなか厳しいと思います。
けれど、まずは母親や父親を支える仕組みをもう一度つくり直すことが、最初の一歩なのは確かなことだと思うのです。
もっと気楽に子育てができて、「子育てっていいな」「大変だけれど幸せそうだな」と、周りの人が自然に思えるような社会。
お金の支援だけではなく、こうした“価値観そのもの”を作り直すことを意識したほうが、もしかするとずっと大切なのかもしれません。
人口減少は一度始まると止まりません。
なので手を打つべき時期はとっくの昔に過ぎてしまいました。
それでも日本を維持していくためには、たとえ遅くても取り組み続けるしかありません。
中には「この国土に1億人は多い」という意見もあります。
人口5,000万規模で暮らせるようなデザインを考えるべきだとする声もありますが、すると今度は労働力をどうするかなど、新しい課題も生まれてきます。
……いや、本題はそこではありませんでした。
子どもを増やすことを声高に求める前に、
- 「子どもを育てるって、実は楽しい」
- 「子育て中の人が、社会で自然に大切にされる」
そんな雰囲気をつくるにはどうしたらいいか――
まずはそこを考えるほうが先なのではないか、と思うのです。
そうした社会になっていけば、結果として、子どもが増える流れが生まれるかもしれません。
以前ツイートした内容を思い出しながら書いていたら、今回も話があちこちに飛んでしまいました。
なかなか難しい問題ですが、私なりに色々と考えつつ行動したいな、なんて思っています。



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