「逆子なんですが…先生のところはエコー見れないんですか？」
よく聞かれます。
はい、見れません^^;
ガチャ！！（笑）
確かに、エコーがあると便利かもしれません。
先日の助産師会「いいお産の日」のイベントで、広島大学助産学専攻科の学生さんに教えてもらった“レオポルド触診法”とエコーの使い方は、とても参考になりましたしーー
でも、実際のところ――
鍼灸院でエコーを導入する必要性は、あまり感じていません。
その場で赤ちゃんが動くわけではないし、見たところで治療の方向が変わることもありません。
むしろ「動かない…」と不安を強めてしまうケースも多いように思うのです。
以前、総合周産期母子医療センターの関係者からこんな話を聞いたことがあります。
高度な3Dエコーを備えているにもかかわらず、あえて“簡易的なエコー”しか使わないこともあるそうです。
費用面もあるとは思いますが、理由の一つとして、もし胎児の異常が見つかっても、妊娠中にできることが限られるし、医師には説明責任が生じ、結果として妊婦さんを不安にさせてしまう場合があるからだそうです。
不安を増やすよりも、安心してお産に向かえることの方がずっと大切。
この考え、私もとても共感しちゃったりします。
七施鍼灸院の逆子治療は、とてもシンプル！！
棒の鍼で「気」を整えたあと、「三陰交」と「至陰」にお灸をします。
たったそれだけです。
以前はあれこれいろいろやりましたが、結局いろいろやるよりもシンプルに毎日続ける方が体の変化はとても大きい！！
もちろんお灸をするツボはその方に合わせて変わることもありますが、だいたいはこの二つに「足三里」が加わるかどうか。
その“シンプルさ”の中に、体が本来持っているリズムを取り戻す力があるように感じます。
とにかく何より大切なのは――ご自宅でのセルフケア！！
お灸だけでなく、足首を冷やさない・睡眠を整える・軽い運動を取り入れる。
それだけでも、体は驚くほど変化します。
実は、32週以降で“初めて”逆子になった方は、ほとんどの場合、お灸をして体を整えれば自然に頭位に戻ります。
このような場合は、今の体を丁寧に整えていくことが大切です。
話が変わりますが、以前アメリカから里帰り出産をされた妊婦さんのお話を伺ったことがあります。
アメリカでは「出産日を自分で決めたい」と帝王切開を希望される方も多く、また産休が短いため、断乳を早めるために薬を使うことにも抵抗がない方が多いそうです。
最近では、日本でも少しずつこうした考え方が広がっているように感じます。
妊娠や出産のすべてを病院に委ねるのではなく、自分の意思で選び取るお産。
それが、その後の子育てにも良い影響を与えているように思っている私ーー
もちろん、どんな選択にもその人の背景や文化があります。
なので、「その方が一番安心できる形」こそ最善だと思ってはいますがーー
そうーー
どんな国でも、“お母さんと赤ちゃんが安心できること”が一番。
妊婦さんとのお話は、毎回ほんとうに楽しく、たくさんの気づきをいただくことが多く、とてもありがたく思っています。
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