小さな一歩から大きな変化へ:80代の方が階段を降りられるようになるまで

治療や健康について

4月より施術をはじめたこのブログに載せさせていただいた方の後日談です


昨年知り合った、同じ町内に住むこのブログでも紹介した80代の方の話です

両膝を人工関節にして10年、、
最初にお会いしたときは、転ぶのがとても怖くて、わずか5段ほどの低い階段も後ろ向きで、そろりそろりと降りておられました

そして今年4月、私が再び鍼灸の道に戻ったタイミングで、施術を依頼してくださいました

まずは「転ばないために、しっかり立つことから始めましょう」とお伝えしましたが、実際に体を診てみると、踏ん張る力がほとんどありません
床に足をつけても足趾(足の指)が浮いてしまい、足の甲を軽く触れただけでも痛みを感じるような状態でした

鍼灸で痛みを取ることはできますが、筋肉がなければ意味がありません
長年続けてきた“変形を助長する歩き方”がそのまま続けば、痛みが減ったぶん余計に関節を痛めてしまう危険があります

もちろん、鍼灸だけでなくヒアルロン酸注射や膝の水を抜く治療も決して悪いものではありません
ただ、痛みが和らぐことで逆に「無理ができてしまう」という怖さもあるのです

結果として、さらに膝を痛め、最終的に手術が必要になることもあります

だからこそ私は、「痛みを取ること」だけで終わらせず、運動や筋トレ、歩き方の見直しも含めて取り組むことが何より大切だと考えています

この方にも、まずは足指の力を取り戻すところから始めましょうとお話ししました
膝の筋トレを始めるのは、そのあとで十分なんです

治療や自宅でのセルフケアの順番、治療方針を詳しくお伝えしたところ、とても感動してくださり、その後も真剣にトレーニングやケアを続けてくださいました


そして先日、こんな嬉しいご報告をいただきました

「矢野駅の32段の階段を前向きで降り切れました!」

開口一番、笑顔でこう伝えてくださったんです!!

本当に、本当に嬉しかった!!

今では仰向けで寝ても膝をまっすぐ伸ばせるようになり、さらに前向きに取り組んでくださっています
本当に努力家で、その姿勢に私自身も大いに励まされています

心から、ありがとうございます!

七施鍼灸院
大下義武

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