文章を書くという小さな修行

テーマを絞る

最近はあまり仏教について学べていないので、宗教のことを語るのは少し気が引けるのですが、以前「浄土真宗は“聞く仏教”だ」と聞いたことがあります。

いまさらですが、少し気になって「浄土真宗 聞く」と検索してみたところ、「お聴聞(ちょうもん)」という言葉に出会いました。

「聴」と「聞」
どちらも“きく”と読む漢字が並んでいるのが少し不思議で、意味を調べてみました。

「聴く」には、自分から求めて耳を傾けるという、積極的な意味があるそうです。
一方で「聞く」は、自然と耳に入ってくるという、受動的で素直な受容のニュアンスがあるとのこと。

仏教の文脈で言えば、
「聴く」はみ教えを自ら聴きに行くという姿勢を、
「聞く」は仏様の言葉をそのまま受け入れるという、心を開いた態度を表しているそうです。

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私は今年の5月12日から、毎日ブログを書くことを続けています。
内容があるような、ないような………
書き散らしたような文章ばかりですが、読んでくださった方が感想を伝えてくれると、やはりとても嬉しくなります。

そういえば、東京に住んでいた頃、築地本願寺で朝7時からのお勤めに毎日通っていた時期がありました。
お勤めでは、正信偈と御和讃のあとに5分ほどの法話があります。
この「5分」という短さが絶妙で、お坊さん方はその時間の中でテーマをしっかり絞って話してくださいます。

テーマを絞ることの大切さは、文章を書くうえでも同じだなと感じます。
自分の文章を読み返してみると、ついあれもこれも詰め込みすぎて、結局伝わりにくくなってしまっていることを反省することもしばしばです。

また、お坊さんの法話には、必ずと言っていいほど身近なエピソードが盛り込まれています。
具体的な話があると、イメージが湧きやすく、心に残りますよね。

「どう伝えるか」──
これは、言葉を扱ううえでとても基本的なことですが、意識するだけで文章の景色が大きく変わるように思います。

そんな気づきが、少しでも自分の文章力向上につながっていけばいいなと思っています。

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