「安産」って、いったい何を指すのでしょうね。
わかったようで、実はよくわからないこの言葉。
妊婦さんにお話をうかがっていると、初めてのお産と、二人目以降では、その受け取り方が少し違うように感じます。
初産の方は「痛みが少なかった」「出産までが短かった」といった“お産そのもの”の体験を語られることが多く、
経産婦さんは「体の回復が早かった」「赤ちゃんが元気だった」といった“子どもの様子”を中心に話されることが多いようです。
実際初めてのお産を迎える方にとっては、自分自身の戸惑いや不安が大きいのも自然なこと。
それに、ネットを開けば「産後うつ」「出産トラブル」「子育ての費用は莫大!」といった、不安を煽る情報があふれてて、、
「10人に1人が産後うつ」と聞けば、
「自分もそうなるのでは…」と心配になるのも無理はありません。
でも、出産は“ゴール”ではなく、“はじまり”です。
子どもを産み、そして育てる――
私たち人間も、他の哺乳類と同じように、命をつなぐ大きな営みの中に生きています。
鍼灸院に来られる方の中には、出産を経て、体も心もむしろ元気になったという方も少なくありません。
それもそのはず。
オキシトシンの分泌や、生き物としての「種族保存」「個体維持」という自然の働きを考えれば、
本来、体は“産後こそ元気になるように”できているのだとも思いますから、、
もちろん出産は命がけです。
私自身の家族にも、産後に大変な時期がありました。
それでも、「生きる力」は、誰の中にもあります。
その力を引き出すお手伝いを――
私たち鍼灸師にもできると信じています。
七施鍼灸院では、妊娠中や産後の体調管理、安産のお灸などを通して、
「心も体も安らかにお産を迎える」サポートをしています。
そして、その延長線上にある「子育ての幸せ」も大切にするようにしています。
たとえば、熱が39度出たときに「大変だ」と思うか、「体が頑張っているんだ」と思うか。
貯金が100万円を「しかない」と思うか、「ある」と思うか。
その感じ方ひとつで、心の健康はずいぶん変わります。
そして、その“心の癖”は、子どもがまっすぐ受け取ります。
だからこそ、妊娠中からご自身の「前向きに受け取る力」を育てることは、安産にも、子育てにもつながっていく、、
そう私は思っています。
そんな思いから、七施鍼灸院では日々 「ポジティブキャンペーン」 を開催中!
これは、「なんでも良いように捉えてみよう」という心の小さな習慣づくり。
不安や心配が多い世の中だからこそ、少しでも明るい視点で物事を見ていけたら、、
その積み重ねが、きっと心にも体にも良い影響を与えてくれるはずです。
最近は40代で出産される方も増えています。
40歳で産んだら、子どもが成人するのは60歳。
その子が結婚する頃には70歳。
孫を抱くその日まで元気でいられるように――
「安産」とは、出産そのものだけでなく、「これからの人生を健やかに生きること」でもあるのかもしれません。
その第一歩を、一緒に整えていけたら嬉しいです。


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