筋トレしているのに腰が痛くなる理由
筋トレしてるのに、腰が痛い。
それ、インナー飛ばしてる可能性が高い。
筋肉モリモリになりたい。
ベンチプレスで100kgを持ち上げたい。
うん、気持ちはわかる。
私も正直、挙げてみたい。
でもその前に、
腰が悲鳴をあげ、
背中が「それ、聞いてないよ」と抗議してくる。
タルタルだった「わがままボディ」からおさらばして、引き締まった身体に筋肉をつけたい。
うん、
ものすごく健全。
そして、ちゃんとジムに行っている。
それだけで、もう尊い。
でも、やっている自分に少し酔い始めると、承認欲求がむくむく顔を出す。
すると、つい
見た目にもわかりやすい
アウターマッスル君たちばかりを鍛えたくなる。
その結果──
- 猫背のまま筋肉だけが異様に発達した人
- トレーニングを欠かさないのに、以前よりぎっくり腰の頻度が増えた人
- 「腹筋頑張ってるのに坐骨神経痛が悪化ってどういうこと?」と首をかしげる人
- プロテインは完璧なのに、姿勢はずっと迷子の人
- 上半身はゴリラ、でも足は萎え萎え。靴下を履くとき震える人
こういう
筋トレ由来の不調、意外と多い。
それで「俺って、うん、かっこよくなってる」と思えているのも、なかなか不思議である。
インナーマッスルとアウターマッスルの役割
だいたいは自己流。
トレーナーにもYouTubeにも相談しない。
ほんとはね、
本気で重量を挙げたいなら、インナーマッスル君たちに頑張ってもらわないといけない。
でも、それを知らない人が結構多い。
インナーマッスル君は、
いつも地味で無言。
多くを語らず。
でも優秀。
人間社会でも、
声の大きい人ばかり採用したり、見た目重視で人を集めたりすると、組織はだいたい壊れる。
身体も同じ。
筋肉の使い方はシンプルだ。
まず、地味でも優秀なインナー君を立てる。
声の大きい見せ筋のアウター君は、そのあと。
深層の筋肉が骨格と体幹を安定させ、
その上で表層の筋肉が力を出す。
それだけの話。
ぎっくり腰は「何気ない瞬間」に起きる
でも筋トレを始めたばかりの頃は、
どうしても結果を急ぎがち。
いきなりアウター全開は、やっぱり危ない。
土台を作らずに二階を増築するようなものだから、そりゃあ腰も抜かすというものよ。
だいたいギックリ腰なんて、
- 靴下を履くとき
- ゴルフでボールを拾うとき
- 洗濯物を干そうとしたとき
- くしゃみをした瞬間
- 朝、顔を洗おうと前かがみになったとき
「え、今?」
というタイミングで訪れる。
経験者は今、激しくうなずいているはず。
そう。
腰痛はだいたい“何気ない瞬間”に起きる。
なぜだかわかる?
「筋トレしているのに調子が悪い人」。
その多くは、努力不足ではない。
努力の方向が、ちょっとズレている。
昔の人はインナーマッスルを「丹田」と呼んでいた
昔の人は
「インナーマッスル」なんて言葉を知らなかった。
代わりにあったのが、丹田。
お腹の奥に意識を置く。
呼吸を腹に落とす。
それだけで体幹が安定し、
姿勢が立ち、静かに強くなれる。
でも今の人は、
姿勢も歩き方も、だいたい見ればわかる。
重心が浮いて、
足音がうるさい。
インナー君、
仕事してません。
丹田を使える身体を作る方法
じゃあ、どうする。
鍼灸で腰を緩めるのも大切。
それと同時に、丹田を使える身体に戻すことも、とても大切。
そこで、何度も見返している
「葬送のフリーレン」に登場してもらおう。
彼女は一生をかけて、
魔力を抑え続けている。
ものすごく強いのに、
あえて出さない。
それを見たとき思った。
「あ、これだ。」
一生をかけて、
お腹を軽く凹ませ続けよう。
なんだその飛躍。
でも、わりと本気。
【以前書いたブログより】
誰に教えてもらったのか、四六時中軽くでいいからお腹を引っ込めるようにすれば、お腹が引っ込むだけでなく、腰痛もなりにくいと言われ、何ヶ月か前からそれを実践。確かに入らなかったズボンが入るようになっている。
お腹を軽く凹ませるだけで身体は変わる
最初は、
コロナ禍でぶくぶくに育て上げた豊満わがままボディをどうにかしたくて、腹筋を鍛えようとした。
すると言われた。
「腹筋鍛えても、その上にシックスパックが乗るだけだよ。」
……結構残酷である。
そういえば、鍼灸学校時代。
外来講師で来ていた筋骨隆々の整形外科医も言っていた。
「凹ます筋肉と腹筋は違う。」
それを思い出し、
とにかくお腹を軽く凹ませ続けてみた。
すると、
インナーが目を覚ました感じがした。
だって、
腰痛がなくなったんだもん。
姿勢も良くなり、
呼吸も深くなり、
なんなら鼻も通るようになった。
(それは鍼灸セルフケアの功績かもしれないけど。)
フランメ風・インナーマッスル三箇条
そういえば、この話を
産後ケアの患者さんにしたことがある。
すると、その方がぽつりと言った。
「ということは、おおしたさんは私にとっての師匠……さしづめ、フランメですね。」
……フランメ?
あの、魔法理論を確立し、
弟子に「抑える強さ」を教えた伝説の大魔法使い。
そだか。
私はさしづめフランメか。
では、
フランメ風に三箇条を残しておこう。
一、力は出す前に整えよ。
二、腹は軽く凹ませておけ。
三、アウターはあとでいい。
これを守れば、
腰はだいたい平和である。
インナーマッスルが働かないと身体は壊れる
……いや待て。
話が膨らみすぎた。
私は「腹を四六時中凹ませろ!」と言っているだけの、一介の鍼灸師である。
でもまあ、
インナーの使い方を教えるという意味では、あながち間違いでもない。
というわけで、
インナーマッスルはとにかく地味だ。
盛り上がらない。
写真映えしない。
SNSでもバズらない。
でも、
そこが働かない限り、
アウターの力は
「強さ」ではなく
「無理」になる。
丹田を整える鍼灸という選択
呼吸。
丹田。
軽く凹ませたお腹。
そこが働き始めると、
身体はちゃんと強くなる。
100kgも、きっと持ち上がる。
……まあ、
まだ60kgでヒーコラ言ってる私が言うのも、ちょっと説得力ないんだけどね。
とりあえず今日から、フリーレン気分でお腹を少し凹ませてみましょう。
腰痛と体幹はセットです
腰痛の多くは、
筋肉が弱いからではなく、使い方が崩れていることで起きます。
七施鍼灸院では
- 腰の緊張を取る施術
- 呼吸を整える鍼
- 丹田を使える身体づくり
こうした施術を組み合わせて、身体のバランスを整えています。
腰痛が続いている方は、
お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q:筋トレをしているのに腰痛になるのはなぜですか?
A:
筋トレで腰痛になる人の多くは、インナーマッスルより先にアウターマッスルを鍛えてしまっています。
体幹を支える深層筋が働かないまま重い重量を扱うと、腰に負担が集中しやすくなります。
まずは呼吸や姿勢を整え、体幹を安定させてから筋力を高めることが大切です。
Q:インナーマッスルはどうやって鍛えればいいですか?
A:
腹筋を強くするよりも、まずはお腹を軽く凹ませる意識と呼吸を整えることが大切です。
東洋医学ではこれを「丹田に力を落とす」と表現します。
丹田が安定すると体幹が自然に働き、腰への負担も減っていきます。
Q:鍼灸は腰痛や体幹の安定にも効果がありますか?
A:
鍼灸は筋肉の緊張を緩めるだけでなく、呼吸や身体のバランスを整える働きがあります。
腰の痛みを和らげながら、丹田を使える身体に戻していくことで、体幹の安定にもつながります。
【葬送のフリーレン】
一生だ、お前は一生を掛けて魔族を欺くんだ

【番外編】膝の痛みと“水抜き・痛み止め”の落とし穴
膝が痛いとき、
水を抜く、痛み止めを使う——
それ自体は決して間違いではありません。
ただし、
“痛みを抑えるだけ”を繰り返してしまうと
本来見直すべき「歩き方」や「筋肉の使い方」が置き去りになることがあります。
・母趾に体重を乗せる歩行
・膝まわりの筋肉を育てること
これらが日常になると、膝の動きは大きく変わります。
必要な処置を否定するのではなく、
“土台を整えたうえで選択する”ことが大切。
膝は消耗品ではありません。
正しく使えば、長く付き合える関節です。


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