少しでも抜きん出てやろうとか、何をやってもあの人には敵わないとか——
優劣に敏感になってしまうことって誰しもありますよね。
私自身、ずっと「勉強や運動で評価されること」に縛られていたように思います。
ふと立ち止まると、人を見くだしたり、逆に劣等感を抱いたりしている自分に気づくことがありますからーー
それでも、不安や心配にとらわれずに生きていきたい。
そんな思いで、今も気持ちの持ちようを試行錯誤しているところです。
子どもが小さい頃、あまりに勉強をしなくて心配した時期がありました。
「このままで大丈夫だろうか」「今やらないと将来困るのでは」と。
けれど、その心配をよそに、息子は成長し、結婚し、周りの方々に大切にされるようになりました。
その姿を見て、何よりも「人柄」こそが人生を支える土台なのだと感じるようになりました。
私は小心者で、不安や嫉妬に悩むこともしばしばあります。
でも、妻はとてもおおらかで、その穏やかさが子どもたちの人柄の根を育てたのだと思っています。
今となっては色々ありますが、このことについては、心から感謝しています。
確か息子が高校生の頃、親戚が言ってくれた言葉があります。
「この子は人柄だけで生きていけるね。大丈夫だよ、よかったね。」
今思えば、その通りだったなとしみじみ感じます。
子育ては山あり谷あり。
子どもたちはすでに成人しましたが、親バカを承知で言うと、彼らは本当に尊敬できる人間に成長したと思っています。
そんな中で、私が子育ての中で特に意識してきたのはこの三つ。
- 待つこと
- えこひいきしないこと
- 結果ではなく過程を喜ぶこと
この三つが、「人柄」「素直さ」「優しさ」「思いやり」の根を育てるために、欠かせないものだと感じながら、子どもと向き合ってきたように思います。
そしてもう一つ大事にしてきたのが、
子どものお尻を叩いて何かをさせるより、自分がやる姿を見せること。
勉強してほしいなら、自分が学ぶ。
目標を持ってほしいなら、自分が目標に向かう。
子どもは親の言葉より、親の背中を見ています。
親が素直で優しく、思いやりを持って生きていれば、きっと子どももそれを自然と身につけていくものだと思うのです。
親も人の子。
この小さな背中がどれほど子どもの成長に影響しているかは分かりませんが、それは大目に見てもらいつつ、これからも子どもたちと向き合っていきたいと思います。
「素直さはこの世の中で生きていく最も大きな財産です」
— 加藤諦三


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