親の年齢を越えるということ

父が亡くなった年齢は、もうとうに過ぎています。
でも、父の年齢を初めて越えたときには、正直かなりホッとしたのを覚えています。

この話を患者さんにしたら、
「私も同じような経験があります」と言われました。
そのとき初めて、「あぁ、自分だけじゃなかったんだ」と思いました。

実は以前、親の年齢を超えるまで不安でいることを“エディプスコンプレックス”の一部だと考えていました。
けれども調べてみるとその定義は少し違うようで、どうも思い違いだったみたいです。

とはいえ、親の年齢を越えたときに安堵する気持ちを持つ人は、けっして少なくないようです


それにしても、なぜ親の年齢にこだわるのでしょうね?

きっとそれは、誰もが心のどこかで抱いている「死」という漠然とした恐怖と関わっているのだと思います。
そして、その恐怖から完全に解放されるのは…皮肉なことに“自分が死んだときだけ”なのかもしれません。

そんなことを考えると、
「子どものためにも、少しでも長生きしないといけないなぁ」
と自然と思ったりしてしまいます。


親の年齢を越えるときに、私のように不思議な気持ちになる方もいると思いますが、でもそれは、命と向き合っている証拠でもあるのだと思うのです。

私たちはみんな、心や体に不安を抱えながら日々を過ごしています。
だから鍼灸師として、からだを整え、少しでも安心して暮らせるお手伝いをしていきたい。

そんなふうに思っています。

おおしたさん
yochy_take
この記事を書いた人

鍼灸師,あん摩マッサージ指圧師 /東京では小児はりや妊婦さんを多く手がけていました /特に逆子は2200人以上を経験 /広島県安芸郡府中町出身 /青年海外協力隊にてパナマ派遣 /2024年6月まで外苑前で鍼灸院を20年経営 /子ども4人はすでに成人

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